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「マイナンバー」に対しての温度差【社労士コラム】

マイナンバーの温度差

平成28年1月より、いよいよマイナンバーの利用が開始されました。しかし、様々な場所で、様々な場面において温度差が感じられるのは私だけではないと思います。

業種の温度差

弊所のお客さまに多い業種に医療や介護があります。医療介護の業界は厚生労働省からの情報を頼りにしていることもあり、今回のように様々な省庁(内閣府・総務省・国税庁ほか)からの情報となると、対応も遅れがちになっていたかと思いますが、これらの業界はあまりマイナンバーへの意識は高くないように感じます。

平成27年12月15日に介護保険法に伴う書類に対しての付番義務・取扱方法の通知が厚生労働省から出たことが、介護行政、介護現場に影響を及ぼすことになるかと思いますが、それ以外での情報収集は遅いような気がします。

反応が早い業種とすると、個人情報を多く取り扱っている業種、例えば印刷業やシステム会社、またマスコミ等です。流石ながら、情報収集の速さ、正確さは素晴らしかった点も多くありました。

企業規模の温度差

従業員数が101名以上となると、安全管理措置は中小規模事業所以外(大規模事業所並み)に分類されるため、それ以上の規模の企業では動きが早かったようです。特に上場企業等大企業は当たり前のことですが、中堅・中小企業等で従業員が多い企業の動きは早いところも多く見られました。

しかしながら、従業員規模が大きければ、必ず動いているか言えば、そうでないこともあり、従業員数101名規模の全て動きが早かったわけでもないようです。本来であれば、従業員と企業との信頼関係を重視し、しっかりと取り組んでいただきたいものです。

一方、少人数を雇用している企業は、出遅れている感があります。理由は、少人数を相手にしているため影響が小さいことからあたり前に考えてしまうのかもしれませんが、どうしても情報収集の遅れは否めないようです。なお、小規模事業所の殆どは、マイナンバー管理について「紙」と「金庫」がキーワードのようで、システムや委託とは無縁であるといった状況のようです。

システム会社の温度差

今回のマイナンバー対応について、システム会社も差が出てきております。まず、クラウド型、オンプレミス型での開発の違いから始まり、開発のコンセプト、連携(API・CSV)の考え方など分かれているようです。マイナンバーの制度が始まるかなり前から、開発や宣伝広告など積極的に行ってきたシステム会社は、ブランド力も上がり、今後システムベンダーとして先見性をアピールできているかと思います。

もちろん、開発が遅れている企業も順次開発やマーケティング等、追いついているようです。今後、システム会社を選ぶ基準の一つになると思われるのが、時代を先読みし、システム開発を行っていく“先見性”ではないでしょうか。一言でマイナンバー対応後の時代を生き抜くためには、“先見性”を持ったシステム会社を選択しなければなりません。

税理士と社労士の対応の温度差

税理士は委託者としてマイナンバーを利用するのは、年に数回となります。例えば、確定申告や年末調整、相続税の申告等で利用することが想定されますが、回数ではほんの僅かです。
しかし、社労士が委託者としてマイナンバーを利用するのは、従業員の資格取得、喪失、住所移転や扶養家族の異動など、単純に税理士と比較すれば利用頻度が圧倒的に違います。

そのせいか、税理士はマイナンバーの情報収集については積極的ではありません。直近の出来事では、確定申告や償却資産税申告書に付番するために事業主個人のマイナンバーを電話で聞くといった行動も散見されています。今後もこのような理解の差が広がっていく可能性が高いと言えます。

社労士の温度差

では、上記で述べましたように、税理士より社労士がマイナンバーについて明るいかといえば、それもまた一概に言えない現状があります。社労士の中には「マイナンバーの管理は金庫で保管すれば良い」としか答えられない方も多く、理解度は三者三様です。システムへの理解が浅く、従業員規模が大きいところなどは今後混乱を招く恐れもありますので、企業にとって正しい回答が何なのかを教えてくれる専門家(出来ればマイナンバーに詳しい社労士)が側にいると安心です。


【コラム執筆者】
三浦社労士マイナンバー推進協議会 特別会員
クロスフィールズ人財研究所
所長 三浦 修


 

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