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企業でのマイナンバー開始に伴う社会保険手続きの変更とは

社会保険の手続き

マイナンバー制度のスタート(平成28年1月)がいよいよ迫ってきています。にもかかわらず、企業側が行わなければいけない各種手続きについては、残念ながら充分に告知されているとはいえないのが現状ではないでしょうか。

マイナンバーは社会保障のすべてと密接に関わってくる制度ですので、企業も制度開始までにさまざまな対応をしなければなりません。しかし、まだまだ対応が進んでいない企業が多いのが現状です。

企業担当者は、後回しにせずに対応・対策を進めておくことが非常に重要になってきます。ここでは、マイナンバー開始にともなって企業が実施しなければいけない社会保険手続きについて、変更点を中心に解説していきます。

マイナンバーステーション

1. マイナンバーの社会保険での利用

「マイナンバーがはじまる」ということをなんとなく知ってはいても、具体的な利用例や導入の目的まではよくわからないという方も多いのではないでしょうか。

このマイナンバー制度を導入することになったきっかけは、社会保険手続きの複雑さという点があげられます。そのため、マイナンバーを利用することによって、社会保険に関するさまざまな手続きがスムーズになることが期待されています。

マイナンバーで社会保険手続きが効率的に

これまで、国民の個人情報は、管轄官庁や部署ごとにバラバラに管理されていました。それぞれの内部でやりとりをする分には従来の方法でも大丈夫でしたが、管轄を越えてデータのやりとりをしようとすると、混乱やミスが起きやすいという問題がありました。

実際に、多くの国民の年金記録が紛失されて社会問題となったこと(2007年に判明した年金記録問題)は記憶に新しいかもしれません。

マイナンバーは国民ひとりひとりに割り振られ、生涯変わることのない番号です。そのため、マイナンバーにあらゆる社会保険情報を紐付けして管理すれば、データの取り違えや混乱を最小限に抑えることができます。また、それだけ手続きが簡単になりますので時間の短縮にもなりますし、コスト削減にも繋がるというメリットがあります。

2. 事業者における社会保険手続きの変更点

ここで忘れてはいけないのは、民間企業もマイナンバーに対応しなければならないという点です。

給与所得者の社会保険料は事業者が天引きして納めるわけですから、国や地方自治体だけが準備をすればよいというものではありません。企業もしっかりと対応しなければなりませんので、これまでとの違いや変更点を理解しておきましょう。

あらゆる書類に従業員のマイナンバーを記載する

最もわかりやすい変更点としては、民間企業が行政機関などに提出する書類にマイナンバーを記載する必要が出てくるという点が挙げられます。

健康保険、雇用保険、厚生年金保険といった各種社会保険の申請書には、いずれも従業員(およびその扶養家族)のマイナンバーを記入する欄ができますので、従業員から番号を聞いて管理しておかなければなりません。また、様式の変更に戸惑わないようにしましょう。

具体的な対策として、実際にマイナンバーに関連する書類を作成する段階になってあわてて収集するのではなく、番号の通知がはじまった段階から余裕をもって収集をはじめておくことが重要です。

記載時期は保険によって微妙に異なる

マイナンバーの運用開始は平成28年1月1日からですが、その瞬間からすべての分野に適用されるというわけではありません。マイナンバーを適用するためにはシステムを細かく整備しなければならないので、分野によって適用開始のタイムラグがあるためです。

雇用保険については平成28年1月1日からマイナンバーを記載する必要がありますが、健康保険や厚生年金保険は1年遅れて平成29年1月1日からとなっています。

手続きによって異なるということですので、総務担当者などは、しっかりとマイナンバー制度に伴う変更点をおさえておかなければいけません。

3. 従業員や扶養家族のマイナンバーを取得する際の注意点

制度の活用上、企業はすべての従業員(および扶養家族)のマイナンバーを知っておかなければいけません。ただし、マイナンバーは最重要機密といってよい個人情報です。悪用を防ぐために、従業員のマイナンバーを取得する際にはいくつか気をつけておくべきポイントがあります。

マイナンバーの利用目的を明らかにすること

マイナンバーは、はっきりと利用目的を明らかにした上でなければ、提供を求めてはいけないことになっています。また、はじめに伝えた以外の目的で勝手に流用することも許可されていません。

あとから別の用途でマイナンバーを必要とすることもあるかもしれませんが、その都度利用目的を通知する必要があります。

本人確認は厳重に行うこと

マイナンバーは将来的に非常に多くの個人情報と紐付けされることが予定されています。ですから、悪用を未然に防ぐためには本人確認をきわめて厳格に行わなければなりません。

日本のマイナンバー制度では、番号確認と身元確認をセットで行うことが定められています。従業員からマイナンバーを取得する際には、あらためて身元確認を徹底するようにしましょう。

まとめ

新しい制度がはじまると、はじめのうちはどうしても混乱がつきものです。後回しにせず、早い段階からマイナンバーの取り扱い方を把握しておくとよいでしょう。

社会保障手続きの大きな変更点は、以下の2点です。

  • 社会保険関連の申請書類にマイナンバーを記載する必要がある
  • それに伴い、従業員のマイナンバーを取得する必要がある

従業員を複数名抱える企業であれば、管理システムを根本から整備し直す必要があるかもしれません。直前になって慌てないよう、企業担当者は早め早めの対応を心がけるとよいでしょう。

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